2015年12月27日日曜日

ヴィンス・ステイプルズ「Lift Me Up」



 2015年の印象深いリリックについて。
 Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)とは違い、地元ロング・ビーチのギャングのメンバーとしてバリバリ活動していたVince Staples(ヴィンス・ステイプルズ)は決して「いい子」ではなかった。ヴィンスのデビューアルバム『Summertime '06』(15年)はギャングの輪のなかに身を置くも、それを礼賛するでなく、どこか一歩引いたような冷めた視点で語られていて面白い。

This shit ain't Gryffindor, we really killin, kickin doors
ドアを蹴破り殺しも厭わない俺たちはグリフィンドール生じゃない


Vince Staples - "Lift Me Up"

リル・Bとベイストゴッド



 Lil B 'The BasedGod'(リル・B 'ザ・ベイストゴッド')が地元オークランドの地方紙「イースト・ベイ・エクスプレス」のインタビューで、「リル・B」と「ベイストゴッド」の違いについて語っている! これまでその違いや使い分けについて疑問に思っていたものの、明確な説明がされてこなかったのでたいへん貴重な証言である。リル・B風に言うなら「レア(#RARE)」。曲中ではしばしばベイストゴッドを名乗りラップするリル・B。なんでもリル・Bにとってベイストゴッドというのは「見習うべき模範」であるらしい。リル・Bがベイストゴッドの名前のもとラップするのは、高位の存在であるベイストゴッドがリル・Bの体を借りることで、いわば「神の声」をフリースタイルという形で我々に伝えているのだという。曰く「ベイストゴッドは完全無欠の存在。リル・Bはベイストゴッドに憧れている。俺は本気でベイストゴッドになりたいんだ」とのこと。


Lil B 'The BasedGod' - "Flexin Maury Povich"

2015年12月19日土曜日

TOP 3/2015


TOP 3/2015

MUSIC
#1. TYLER, THE CREATOR - CHERRY BOMB
「2SEATER/HAIR BLOW」の終わりのスキットがコミカルで笑いを誘う。でもこのスキット、ただの箸休めだと思って軽視することなかれ。何なら『Cherry Bomb』のすべてが凝縮されていると言っても過言ではない。タイラー・ザ・クリエイターは三本立て特別上映を観に訪れた映画館「ムーン・シアター」にて、知人二人と出くわす。彼らとの会話を通して、世の中には二種類の人間がいることがわかる。夢や目標に向かって努力している人と、そんなひとたちのことを妬ましく思い、陰で嘲ったり悪口を言うひと。あなたはどちらの道を選ぶだろうか? そんなの決まってんじゃん。それじゃあ、ぶつくさ言ってないで行動しようぜ。というのが、タイラーがアルバムのテーマ「Find Your Wings」に託したメッセージだ(OMSBの「Think Good」も同じことを歌っている)。

#2. TRAVIS SCOTT - RODEO

#3. LOGIC - THE INCREDIBLE TRUE STORY


BOOK
#1. 長谷川町蔵+山崎まどか - ヤング・アダルトU.S.A. ポップカルチャーが描く「アメリカの思春期」

#2. TYLER, THE CREATOR - GOLF BOOK CHERRY BOMB ISSUE

#3. TOBIAS HANSSON & MICHAEL THORSBY - DAMN SON WHERE DID YOU FIND THIS?


MOVIE
#1. GREGORY JACOBS - MAGIC MIKE XXL

#2. F. GARY GRAY - STRAIGHT OUTTA COMPTON

#3. NEILL BLOMCAMP - CHAPPIE




2015年12月14日月曜日

ザ・ウィークエンド「King of the Fall」〜全部ゴックンさせるんだ



 アルバムが一周したのに「その曲」を聴いた覚えがないので、もしかしたら聴き逃したのかもしれないと思い、トラックリストに目を通すも、やはりその曲は見当たらない。なぜだ? The Weeknd(ザ・ウィークエンド)の『Beauty Behind the Madness』(15年)に「King of the Fall」が収録されていない!「King of the Fall」はアルバムに先駆けて、2014年にザ・ウィークエンドが発表したシングル曲である。もちろんアルバムに収録されるものだと思っていたら未収録だったので面食らってしまった。お気に入りの曲で繰り返し聴いていただけに、残念でならない。ミュージックビデオまで作られていたのに。ただ、それでもアルバムを何周か聴くうちに、この作品がこれまでのザ・ウィークエンド作品とは違うことに気付き始める。一言で言うと「売れ線」なのだ。すごくキャッチー。でも、やっぱりズブズブでドロドロでエロエロしててこそ、ザ・ウィークエンド。ちょっと物足りないかも。そんなことを考えていたら、Abel Tesfaye(エイベル・テスファイ)本人が「ニューヨーク・タイムズ紙」のインタビューで、売れることを狙って作ったと発言しているではないか。「世界の頂点を獲りたい(I absolutely wanna be the beggest in the world)」と決意したエイベルはレコード会社のA&R、ウェンディ・ゴールドスタインに助言を求め、近年のヒット作請負人として知られるスウェーデン人プロデューサーのMax Martin(マックス・マーティン)の制作チームと仕事を始める。流行りのディスコ調サウンドを取り入れたり、歌詞もそれまではすべてエイベルが書いていたのを、今回はソングライターと共作するなど新しい試みを行っている。そうして完成したのが『Beauty Behind the Madness』。狙い通り、新生ザ・ウィークエンドのアルバムは見事に大ヒットを記録する。この年のグラミー賞でも「最優秀アルバム部門」に本作はノミネートされた。けれど、以前までの持ち味だった闇や毒っ気が薄められたことによる物足りなさは否めない。女性をことば巧みに誘い込んで、一緒にイケナイ情事に耽るザ・ウィークエンドが恋しい。さきほどの「ニューヨーク・タイムズ紙」のインタビューによれば、素人時代のエイベルの生活は荒んでいて、近所のスーパーで万引きを犯し、喧嘩に明け暮れ、MDMA、ザナックス、コカイン、マッシュルーム、ケタミンなど、ありとあらゆるドラッグに溺れ、毎晩のようにハイになっていたそう。大麻を売って日銭を稼ぐも、いつも無一文だったらしく、住むところに困った時は女性に「愛してる」とかなんとか声をかけて泊まらせてもらっていたとか。「俺のことを本気でボーイフレンドだと思う女性三人と付き合っていた」とはエイベルの談。って、それ全部歌詞のまんまじゃん!
「King of the Fall」がアルバム未収録なのは、内容が「売れ線」路線に反するからなのだろう。うーん、それにしても「King of the Fall」の大サビは強烈! ビューティなんて微塵も感じさせない、マッドネス全開の世界。これぞ、ザ・ウィークエンドの真骨頂。

俺の女たちは調教されている 俺は全部ゴックンさせるんだ
全部ゴックンさせるんだ
全部ゴックンさせるんだ
全部ゴックンさせるんだ
一滴残らずゴックンさせるんだ


The Weeknd - "King of the Fall"



2015年12月6日日曜日

ロジック「Paradise」



 Logic(ロジック)がインタビューで語ったところによれば、『The Incredible True Story』(15年)に登場する惑星「パラダイス」は、同好の士のためにロジックが創造した惑星であり、音楽好きのポジティブ思考な人々が暮らす場所だという。他者への尊敬の念を忘れなければこの惑星に招かれるらしい。さすがロジック、超ポジティブ! ポジティブといえば、Lil B 'The BasedGod'(リル・B 'ザ・ベイストゴッド')の言う『Basedworld Paradise』って、いまいちどんな場所なのかよく分からないけど、多分ロジックの惑星「パラダイス」に近いんじゃないかな。


Lil B 'The BasedGod' - "Basedworld Paradise"


Logic Calls Out Blogs, Talks Secret Language of Success, Kanye, Fear of Flying, Grammy Speech

ロジック「City of Stars」



 Logic(ロジック)の「City of Stars」が何処となくなくKanye West(カニエ・ウェスト)の「Say You Will」風に聴こえるのは、「破局」というカニエの曲のテーマを踏襲していることから考えて、おそらく狙ってのことなのだろう(おまけにカニエが「Say You Will」を収録した『808s & Heartbreak』(08年)全編を通して「歌って」いたように、ロジックもこの曲の前半部分ではラップせずに歌っている)。「City of Stars」はロジックの2ndアルバム『The Incredible True Story』(15年)に収録の一曲。Common(コモン)の代表曲のひとつ「I Used to Love H.E.R.」の系譜に連なる「ヒップホップ擬人化曲」である。歌われるのは前述の通り、破局について。コモンは「I Used to Love H.E.R.」で、90年代当時に興隆したギャングスタラップに「浮気した」ヒップホップへ思いの丈を述べていた。ではロジックが大好きなヒップホップに別れを告げる理由とは何なのか。
「City of Stars」の2ndヴァースを聴いてみよう。超ポジティブ思考のロジックがここでは珍しく失望を口にしている。「ファーストアルバムでは人種の話なんてこれっぽっちもしていない/それなのに結論は白と黒のたわ言/どうして好きにやらせてくれないんだ/フロウの巧さの代わりに人種でラップを評価」。犯罪と貧困に彩られた過去の体験について歌ったデビューアルバム『Under Pressure』(14年)は、ロジックの肌色の白さを理由に「ワルを装っている」という誤解を受け、批判された。

 ロジック本人の説明によれば、この曲のコンセプトは「ヒップホップとの別れの歌」だという。続けてロジックは前作『Under Pressure』発表後の心境の変化を次のように記している。「他人の意見をいちいち気にすることもなくなったし、芸術的品位を貶めるような、創作活動への口出しも許せるようになった。”ヒップホップはこうあるべき”という考えにさよならを告げ、ジャンルレスな音楽作りに焦点を当てた」。前作に対する批判を受けて、それならばとロジックの好きなSF映画やアニメ作品に着想を得て作られたのが『The Incredible True Story』である。ストーリー仕立ての本作では、宇宙飛行士のトーマスと操縦助手のカイが、資源が枯渇し居住不可となった地球に代わる第二の母星「パラダイス」を目指して宇宙を旅する過程が描かれる。結論から言うと、最終的に二人は無事パラダイスへ到達して物語は幕を閉じる。しかしこの物語は単なる寓話に過ぎない。ロジックはこの寓話を通して、あるメッセージを伝えようとしている。
 トーマスは「Lucidity」で、かつてミュージシャンになることを夢見ていたこと、また宇宙船での生活(人生)に窮屈さや不自由を感じていることをカイに話す。狭苦しい宇宙船のなかで四六時中生活する身のトーマスたちには「やりたいことをやる」自由がないのだ。そんな二人の会話を経て、アルバムは最後の一曲The Incredible True Storyに突入する。長い宇宙探検の末、ついに惑星「パラダイス」に到達するトーマスとカイ。二人が宇宙船から降り立つと何やら物音が彼らに近づいてくる。グォォォォォ。物音の正体は「Life(人生)」だった。トーマスたちは安住の地にたどり着いたとともに、ようやく真の「人生」を見つけたのだ。任務を終えたトーマスはこのあと、きっと念願の音楽活動を始めるにちがいない。というわけで、本作における惑星「パラダイス」は「自由」を象徴するメタファーになっているように思う。この場合の自由とは「好きなことをする自由」である。「The Incredible True Story」では哲学者アラン・ワッツの言葉が引用されるが、これも「好きなことをすることの尊さ」を説いたものである。

「(学生たちは)画家、詩人、作家になりたいと言います。しかしそうした職業ではお金を稼げないことも同時に理解しています。あなたのやりたいことは何ですか? 本当にやりたいことを見つけたひとに出会ったとき、私はそのひとにお金のことは忘れて、やりたいことをやりなさいと言うようにしています。もしあなたがお金を稼ぐことが一番大事だと考えているなら、この先時間を浪費するだけで、人生を棒に振ることになるでしょう。生活のためにやりたくない事を続けるなんて馬鹿げています。本当に馬鹿げたことです。惨めな人生を長々と生きるよりも、短いながらも好きなことをして一生を終える方がマシです。あなたが好きだと思えることなら、なんでもいいのです。興味の対象は人それぞれです。同じ興味を持ったひとが現れるでしょう。でも好きでもないことに時間を費やして、ましてや子どもたちにも自分と同じ道を辿るよう教え込むなんて本当に馬鹿げています。周りを見渡してみてください。私たちは子どもに自分たちと同じような人生を歩むよう教育しています。子どもに自分と同じ道を歩ませることで、自身の人生の正当化を図って悦に入っているのです。それは吐き気がないのに無理やり吐くようなもので、絶対に上手くはいきません。だから、この質問をよく考えてみることが大事なのです:私は何がしたいのか?」

 批判や他人の意見から解放され、自分の作りたい音楽を自由に作ったロジックの姿は、宇宙船での不自由な暮らしから解放されたトーマスのそれに重なる(作りたい音楽を作ったという点では、Tyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)の『Cherry Bomb』(15年)も同じ。「翼を見つけろ」という若者の自己実現を応援するテーマを掲げたタイラーと、「やりたいことをやる」ことの尊さを説くロジックのメッセージは共鳴し合うように思う)。「パラダイス」に到達したのはトーマスだけではない。葛藤を乗り越えた末にロジックが辿り着いた新境地こそが「パラダイス」なのだ。




Logic - "City of Stars"


Logic - "The Incredible True Story"



2015年11月15日日曜日

キティのママから励ましのメール



 Kitty(キティ)がずいぶん前にタンブラーに投稿した、母からのメールをスクリーンショットで保存した画像を、このたびリブログして再度アップしていた。キティは今年8月、キックスターターでファンからデビューアルバム制作資金を募り、期間わずか一ヶ月にして、見事1,164名の支援者から計51,863ドルの資金調達に成功した(僕も30ドル出資しました!)。このメール画像を再アップしたということは、遂にアルバムが完成し、悩み苦しんでいた当時を思い返して感慨にふけっているということだろうか。楽しみ!

「アルバム制作ももうすぐ大詰め。でもこんなに頑張ったのに見返りがないなんて悲しすぎ」
「昨晩観たドキュメンタリー番組でジェイ・Zも最初はレコード契約が取れなかったって言ってたわ。デモテープを聴いてくれって頼んで回ったそうよ。それでワルの世界に足を突っ込んだんだけど、彼の良心がそれはいけない事だと告げたの。それからビジネスに取り掛かったんだって。彼はそれが本当にやりたい事だとわかっていたのね。愛してるわ」

ロジックの葛藤〜『The Incredible True Story』と『インターステラー』



 Logic(ロジック)の母はアルコールとドラッグ中毒、父は家を空けてばかり。兄はドラッグの取引に手を染め、友人は窃盗の罪で服役中。ロジックは生活保護を受け、フードスタンプで食いつないでいた。そんな過酷な人生体験を歌詞に綴ったのが1stアルバム『Under Pressure』(14年)だった。しかしロジックの場合、貧困や犯罪に彩られた実体験をいくら語っても、肌色の白さが災いし、リスナーからは彼が「ワルを装っている」と誤解されてしまうという葛藤を抱えている(ロジックの母は白人であるが、父はアフリカン・アメリカンである)。
 そこで2ndアルバム『The Incredible True Story』(15年)では、前作で披露したような自分語りは脇に置き、大好きなSF映画やアニメ作品に着想を得た作品づくりへと方向転換している。『The Incredible True Story』はストーリー仕立てのアルバムになっている。インタビューで「クリストファー・ノーラン監督の『インターステラー』(14年)に感銘を受けた」と語っているように、物語の筋書きはまさにインターステラーそのものだ。宇宙飛行士のトーマスと操縦助手のカイが、地球が居住不可となった世界で、第二の母星「パラダイス」を目指して宇宙を旅していく。前作ではアルバムの案内役として曲間のナレーションを担当していたタリア(A Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)の『Midnight Marauders』(93年)へのオマージュである)が、今作では『インターステラー』に登場する人工知能ロボットのTARSやCASE的な役回りを担って再登場する。人工知能と交わすユーモラスな会話も再現しようとしているのがうかがえる。クエンティン・タランティーノ好きとしても知られるロジックだけど、ノーランとかタランティーノとか映画の趣味がミーハーで親近感を持てる。ロジックは1990年の早生まれだから僕と同学年なんだよな。ロジックと友達になりたい!


Logic - "Young Jesus (feat. Big Lenbo)"


Thomas' Message Home


Kai's Message Home



メトロ・ブーミン、物申す〜Metro Boomin Doesn't Want Anymore!?



 Metro Boomin(メトロ・ブーミン)が近頃のラップミュージックの潮流に一言物申す! 日々大量の楽曲、ミックステープがネット上に公開されている今の状況を、メトロ・ブーミンはあまりよく思っていない。具体的には、今のミックステープ市場を「粗製乱造」と考えているようだ。僕もメトロ・ブーミンのこの考えには同意である。粗製乱造の謗りを受けたと思い込んだYoung Thug(ヤング・サグ)との間に一悶着あったりと波紋を呼んだ今回のメトロ・ブーミンの問題提起発言だが、そんなヤング・サグや、Future(フューチャー)などのミックステープ作品に多くの楽曲を提供する、現行のミックステープ市場に大きく携わるインサイダーであるメトロ・ブーミンからこのような発言が飛び出したことはきわめて重要だと思う。提供されたトラックに適当な歌詞を乗せてラップして(合間合間に奇声なんかも入れて)、ある程度曲数が溜まったらミックステープとしてリリースする。リリース後もレコーディング作業は休みなく続けられ、またある程度曲数が溜まったら間髪入れずに新作ミックステープとしてリリースするというのが今のラッパーたちのやり方だ。これだけ作品数が多く、またリリースペースも早いと、曲によっては一回だけ聴いておしまいなんてこともザラにある。そのような状況では、メトロ・ブーミンのようなプロデューサーの立場からすれば、丹精込めて制作したビートが「軽く」扱われていると思って憤慨したとしても当然である。メトロ・ブーミンといえば、お決まりのDJタグ「Metro Boomin want some more」で有名だが、当の本人はミックステープに関して、今のような粗製乱造の状態が続くなら「もう要らない」みたいである。

「毎朝起きると、空から降ってきたみたいに新しいミックステープが続々リリースされている...このトレンドを作ったのが誰かはみんなもわかってると思う笑。#これはあくまで一個人の意見 ネットの連中はなんでも物知り顔でツイートするけど、俺は別に彼が最初に始めた人物だって言いたいわけじゃない。でも数年前まではアーティストはこんなにも大量の音源をリリースしていなかった。それが今では毎月数枚のミックステープをリリースしている。これまでは音源を録り貯めていたのに。俺がリル・ウェインのことを知らないとか、世代が違うから聴き逃してるとか言いたげなやつがいるみたいだな。最近は読まずにツイートするやつがいるのか笑。2014年以前の話をするのはなし。俺は「今の」ラップミュージックの状況について話してるの。グワップとウィージーの伝説は誰でも知ってること。分かりきったことを説明する必要はないだろ。俺が言いたいのは、みんなにはもっと世に送り出す音楽の量より質を重視してほしいってこと。これは短距離走でなく、長距離走なんだ。この話の教訓は、一年に五枚のミックステープをリリースすれば必ずしもフューチャーみたいに成功をおさめることができるかというと、そうではないということ。彼のやり方であって、誰にでもあてはまるわけではない。これからリリースするつもりの五枚のミックステープから、それぞれホットな曲を選り抜いて、それらをまとめて一枚のミックステープとしてリリースするべき。#質に勝るものなし」



















2015年11月8日日曜日

タイラー・ザ・クリエイター『GOLF BOOK』〜エミネム『The Marshall Mathers LP』



 Tyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)が『GOLF BOOK』に書いた「お気に入りアルバムについてのエッセイ」のうち、Pharrell(ファレル)の『In My Mind』(06年)に次いで文章量が多い、すなわち熱量が高い作品が、Eminem(エミネム)の『The Marshall Mathers LP』(00年)である(ちなみに、タイラーの生涯ベストアルバムであるN.E.R.D.の『In Search Of...』(03年)については、「生涯一のお気に入りアルバム。この作品が俺にどれだけ感銘を与えたかは、とても言葉では説明できない。十一歳のときに買ったこのアルバムは、俺にとって神のように永遠の存在としてあり続けていく」と簡潔ながらも、最大限の敬意を払って思いを書き綴っている)。この文章を読んで、エミネムの影響を受けたタイラーが『Bastard』(09年)のような作品を作ったのは当然の帰結であると、あらためて実感した。タイラーとエミネムには是非とも、お互いのオルターエゴ名義でコラボ曲ないし、コラボアルバムを制作してもらいたいなあ。「スリム・シェイディ&ウルフ」とか「スリム・シェイディ&ドクターTC」といったユニット名で、超残忍かつ暴力的な内容の作品がいい。もし僕がタイラーに会って話す機会があれば、「あなたがエミネムから受けたのと同じように、僕もあなたの作品から大きな衝撃を受けた」と伝えたい。以下は拙訳なり。

EMINEM, "THE MARSHALL MATHERS LP"
エミネムが俺たち若者を惹きつける理由については、テーベがうまく説明してくれている:「彼はアニメのキャラクターみたい」。『The Marshall Mathers LP』は俺の愛聴盤だけど、彼のベストソングは『The Chronic 2001』収録曲であることに疑いの余地はないだろう(いまの俺のお気に入りは「Light Speed」だけど)。あれは小学校三年生のとき、時刻は午後の三時で、下校の時間だった。俺は校舎を出て、母ちゃんとのいつもの待ち合わせ場所へと歩いていった。車のドアを開け、フロントシートに座るところまではいつも通りだった。でも足元に小さな袋があるのに気がついた。この形には見覚えがあるぞ、これは俺の大好きな形状、そう、CDケースだった。袋から取り出してみると、うおおおおおお、エミネムの新作アルバムだったんだ! 嬉しくていまにも泣きだしそうになりながら、俺は母ちゃんにディスクを入れるよう頼んだ。CDが再生されると、母ちゃんの頭はイカれちまった。それは冗談だけど、でもこのときがすべてを変えた瞬間だったのは間違いない。残りの人生で俺が成しとげたいことを理解したんだ。「Kill You」から「I'm Back」まで、俺は放心状態に陥った。それまでの人生で聴いたなかで最高に素晴らしい音楽だった(とはいっても、たったの九年間という短い人生だけど)、がしかし、16曲目にさしかかると、九才の俺の頭脳ではもう対処しきれなくなってしまった。俺は同年代のほかの子どもが考えつかないようなことも理解できる賢い子どもだったけど、「Kim」はそれまで経験したことのない、ネクスト・レベルのものだったんだ。あんな内容の代物は聴いたことがなかった。おっぱいを見たこともあったし、女子に指を突っ込んだこともあったし、万引きもやったし、銃を見たこともあったけれど、この曲は九才の俺には別次元に感じられた。ストーリーテリングの巧みさ、詳細な描写、罵り言葉、そしてあの安っぽいギターの音は美しくもあった。俺の友だちは、「Kim」が「Kids」という曲に差し替えられた修正版のCDを持っていたことを考えると、母ちゃんは間違った決断をしたということになるのかもしれない(「Kids」も悪くはないが、「Kim」と比べるとだいぶ劣る)。それから「The Way I Am」はいまの方が理解が深まっているし、共感を持って聴くことができる。あらためて聴き直すと、「Who Knew」が最重要曲かもしれない。いや、前言撤回になるけど、やっぱりアルバムのどの曲も重要。「Remember Me」のスティッキー・フィンガーズには、マーシャルに肉薄する勢いがある。「Amityville」でのビザールもやばい。「Drug Ballad」もやばい。「Stan」はどうかって? なんだよこれ! ラップが上手すぎる。描写が詳細で秀逸。ただ残念なことに、彼は服装がいまいちクールじゃないんだ。


Eminem - "Kim"


Eminem - "The Way I Am"


Eminem - "Stan (feat. Dido)"



タイラー・ザ・クリエイター『The Jellies』第四話「Nigeria」



 GOLF MEDIAで絶賛配信中のTyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)制作のアニメシリーズ『The Jellies』(15年〜)第一話を観た感想として、現実の人生で父とふれあうことの出来なかったタイラーが、その穴埋めとして、作品を通じて擬似的に父との交流をはかっているのでは?と書いたけど、第四話を観たところ、この見立てはあながち間違いではなかったように思える。第四話の舞台はナイジェリア。いつものように主人公カーネルが大騒動を巻き起こす。カーネルはナイジェリアの闇組織のメール詐欺にまんまと引っかかり、テロリストに誘拐されてしまう。それを今回もまたお父さんクラゲが解決しようと奔走する。第四話では注目すべきことになんと、タイラーが本人役で登場! 息子の救出に向かう飛行機の機内でお父さんクラゲは休暇中のタイラー・ザ・クリエイターに遭遇する。お父さんクラゲの渡航理由(息子の救出)を聞いたタイラーは「あんたみたいなお父さんがいて羨ましいなあ...」とこぼす。タイラーの作品に親しんでいる人間なら、胸が締め付けられる思いに駆られること必至の場面である。その後タイラーはイヤホンを耳にし、目に涙を浮かべながら窓の外を見つめるのであった...。見ていて思わず泣きそうになった。しかも、極め付けに、タイラーがイヤホンで聴いている音楽は、自分を捨てた父親に電話をかけ「受話器を取ってよ、話がしたいんだ」とエモーショナルに歌う「Answer」なのだ! タイラーはカーネルを自分の分身として、「もしかしたらあり得たかもしれない幸せな家族」を描こうとしているのかもしれない。



Tyler, The Creator - "Answer"

KOHH「社交」



 KOHHの「社交」(3rdアルバム『DIRT』(15年)収録)って、2 Chainz(2チェインズ)とかUSのラッパーが使う「skrrr!」に掛けているのかな。「skrrr!」は車の立てる「キキーッ!」という音のこと。「シャコウ」と「シカー!」。こういう言葉遊びに限らず、KOHHは非常に「USのラッパー」っぽいと思う。ただの猿真似だと批判する気はさらさらないし、むしろそこが大きな魅力だと思う。リリックはなんというか、小学生の書いた作文的というか、ひらがな表記が合う感じというか、「ぼくはこれがすき」「あれはきらい」「ともだちとあそんでたのしかった」「しにたくない」みたいな単純明解さ、思っていることや頭に浮かんだことをそのまま吐き出したようなフリースタイル感が、Young Thug(ヤング・サグ)ら、いまどきの新進気鋭ラッパーと通じるところがあるような印象を受ける。ラップアルバムの日本盤の対訳歌詞っぽさがあると言ったらわかるだろうか。USヒップホップ直系のトラップサウンドに日本語の歌詞が乗っているとなんか違和感を覚えることが多いのだけど、KOHHの場合そうした齟齬がなくスッと聴けてしまうのは、歌詞の構造も現行のUSラップに近いからだと思う。


KOHH - "社交"

2015年11月3日火曜日

タイラー・ザ・クリエイター『GOLF BOOK』〜ファレル「You Can Do It Too」



 Tyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)率いる「OFWGKTA(Odd Future Wolf Gang Kill Them All:オッド・フューチャー・ウルフ・ギャング・キル・ゼム・オール)」は元々、雑誌を作ることを目的として結成された集団であったわけで、この『GOLF BOOK』の完成をもってタイラーはまたひとつ大きな目標を達成したことになる。おめでとう、タイラー!『GOLF BOOK』はタイラーが今年ローンチさせたサブスクリプション型サービス「GOLF MEDIA」の初回申込者に限定配布された雑誌である。簡単にその内容を紹介すると、最新アルバム『Cherry Bomb』(15年)の歌詞・クレジットにはじまり、タイラーのお気に入りアルバムについて書かれたエッセイ、タイラーの大好きな映画『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(07年)の脚本を手がけた俳優セス・ローゲンへのインタビューなどのテキストのほか、タイラーが監督したミュージックビデオの絵コンテや、アパレルブランド「GOLF WANG」の2015年春夏シーズンのコレクション写真、アイデア・スケッチの数々など、ヴィジュアルコンテンツも満載。とにかくタイラーの「好き」がぎゅぎゅっと詰まった1冊になっている。誌面の途中にはタイラーのお気に入りアルバムの広告(正確には広告を模したページ)が載っているんだけど、Kanye West(カニエ・ウェスト)の『Late Registration』(05年)や、Leon Ware(リオン・ウェア)の『Musical Massage』(76年)が、さもリリースされたばかりの作品であるかのように「好評発売中!お求めはお近くのレコードショップで」みたいな宣伝文句を伴ってデカデカと載っているのを見たときは、タイラーの対象への愛の深さに感服しつつも、思わず笑ってしまった。そんな内容盛りだくさんの『GOLF BOOK』だが、一番の読みどころは何と言ってもタイラーがお気に入りアルバムについて熱い思いを綴ったエッセイだ。このエッセイには『Cherry Bomb』でタイラーが見せた「変化」を読み解くうえで重要なヒントが隠されているように思う。以下はタイラーの敬愛してやまないPharrell(ファレル)のソロデビュー作『In My Mind』(06年)について書かれたエッセイの拙訳である。「FIND YOUR WINGS」という自己啓発的なメッセージを掲げ、若者の自己実現を応援する『Cherry Bomb』は、ファレルが「俺に出来たんだから、君にも出来る/恐れずに空に目を向けてみて」とリスナーを勇気づける「You Can Do It Too」に影響を受けているに違いない!

PHARRELL WILLIAMS, "IN MY MIND":
2006年は俺にとって特別な年だ。お気に入りアーティストが作り上げた最高傑作に俺は熱中していた。いったいどこから話を始めればいいだろう。というのも、服の着こなし方、ものの考え方、そして一番重要な点である音楽の作り方は、すべてこのアルバムから学んだんだ。それじゃ、まずは服の話から始めるとしよう。色使いや全面プリント、それからジュエリーはとても派手だったけど、彼のスタイルはほかの誰にも真似できないものだった。高級車を乗りまわし、ジュエリーやゴヤールのトランクで着飾ったこの男は、ロックやジャズに造詣が深く、仲間はスケーターで、取り巻きの女はみな10点満点だった。クールなものがすべて凝縮されていたんだ。「Mr. Me Too」のミュージックビデオを見たときのことはよく覚えてる。あの犬柄のプリントに完全に心を奪われてしまった(あれは今でも最高のビデオだ)。さて音楽についてはというと...アルバムのどの曲もそれぞれに魅力がある。「Can I Have It Like That」は、ジャズ制作キットとアップライト・ベースで出来た曲。それ以上でも、それ以下でもない、とても90年代的で、ファレルがチェーン・ネックレスとか、自家用飛行機とかなんとかについて自慢しているだけ、というのが、この曲に対する大方の意見だろう。俺はどう思ったかって? 俺はこう思ったんだ「そうか、分不相応なブラックでも、こんなにクールなものを手にすることが出来るのか」ってね。彼は典型的なラッパーのように振る舞わなくても、ジュエリーや大勢の女性やフェラーリを「俺たち」が手にできるようにしたんだ(それから彼はビデオに「チーム・アイスクリーム」というスケートチームを出演させている ーーVol.1を未見だとしたら見てもらいたい)。「That Girl」ほどすばらしい曲を俺は作れない。あのストリングス、TR-808、声ネタ、旋律、そしてチャーリー・ウィルソンの使い方が完璧。「I Really Like You, Girl」(まるで80年代映画のよう!)は、ファレルがR&Bから受けた影響が色濃く出ている:プリンス風のドラム、スティーヴィー・ワンダー「Music of My Mind」のコード進行、ジャスティン・ティンバーレイクのリズム。この曲もお気に入りの一曲だ。(「Raspy Shit」は史上最低の曲。この曲が好きなやつなんてクソ食らえだ)アルバムを聴いたその日から「You Can Do It Too」という曲が耳から離れなかった。学校の先生であれ、母ちゃんの話であれ、なんであれ、この曲以上に俺を行動するよう奮い立たせたものはない。俺はまさに、彼がこの曲で歌っているような少年だったーー当時から今にいたるまで、ずっとそう思ってる。ジャズのライブラリー・ミュージック風のサウンドは心を落ち着かせ、楽曲に集中させてくれる。ジェイミー・カラムの弾くブリッジはこれ以上ないほど完璧。彼のチェーンを見るたび、俺はオタクっぽく興奮してしまうのだけど、強く望めば俺にも手に入れられるという意味で、彼はいつも「それは君のものさ」と言ってくれるんだ。この言葉を常に意識することで、望んだものは何だって手にできると信じることができる。「CC The World」という曲が重要なのは、そういうわけ。初めてのペンダントーー猫の顔の形で、イエローダイヤモンド、レッドルビー、ブラックダイヤモンド、そして目の部分はブルーサファイアで出来ているーーを手にしたとき、最初にメールで報告した相手はPだった(皮肉なことに、まさにその瞬間、ペンダントを手がけた宝石職人が彼と一緒にいたんだ)。彼は「やばい」って表情の顔写真つきで返事をくれた。俺は認めてもらったんだ。いまどきのレコード会社はどうかしていて、作品の成功やその影響力をアルバムの売上だけで判断する。だから当時、レコード会社はPの作品を失敗作と考えた。彼が歌のなかで語りかけている相手というのは、ショッピングモールに出かけて、ラジオでトップ10ソングを聴くような連中ではないってことを分かっていなかったんだ。彼の作品はそういうのとはまったく別次元のものであって、俺みたいな人間を本当の自分にしてくれる。つまり俺が言いたいのは、Pがいなければ、俺みたいなやつの居場所も、いま君が読んでいるこの記事も存在しないってこと。だから要するに:ありがとう、ファレル・ウィリアムス。(オーケー、ベタ褒めするのはこの辺でよしておこう)


Clipse - "Mr. Me Too (feat. Pharrell Williams)"


Pharrell - "You Can Do It Too"


Pharrell Williams - "CC The World (feat. Cara Delevingne)"



2015年10月25日日曜日

グレゴリー・ジェイコブズ『マジック・マイクXXL』〜俺はクッキーモンスター



『マジック・マイクXXL』(15年)が素晴らしい! たとえ苦難を伴うとしても「好きなこと、やりたいこと」に情熱を注いで生きることの尊さを描いているところに感銘を受けた。ダンスコンテストに向かう道すがら、トレーラーのなかでマイクとリッチーが演目内容をめぐって意見を対立させる場面、客受けは保証されているが好きでもない使い古した型に固執するリッチーに対して、マイクは自分のやりたいことに新しく挑戦すべきだと主張する。マイクの助言を聞き入れ、見事に新境地を開拓したリッチーと、それを我が事のように喜ぶ仲間たちとのブロマンス溢れる友情描写は、涙なしに観られない。リッチー以外の仲間たちも、それまでのやり慣れた型を捨て、歌って踊れる俳優を志すケンは「歌」、フローズン・ヨーグルト事業での成功を夢見るティトなら「調理」といった具合に、それぞれの得意分野を取り入れた新しいダンスを考案して最後の大舞台で披露する。
 好きなことに対して忠実になるということは、言い換えるなら欲望に従って生きるということでもある。それはこの作品が描く女性の「性の解放」というテーマともつながってくると思う。あれ、でも言い出しっぺのマイクが最後に披露したダンスは彼が情熱を注ぐ「家具」と全然関係なくね?と思いきや、キッチンでマイクがゾーイと交わした台詞「俺はクッキー派(I'm a cookie guy)」が思い出され、ああそうか、きちんとマイクの「好きなもの」が表現されていることに気づくのであった。エロいぜ、マイク。

クッキー、クッキー、クッキー、俺はクッキーモンスター
後ろから貫き、ロブスターみたくパックリ開く
プッシーをキルして墓穴を掘る
彼女に握られてまるで木の棒
彼女のそれを俺の顔に持ってくる
雨を降らすぞ、ザーザー降らすぞ

うーん、まるでオレオのよう
オレオみたいに真ん中を舐めるのが好きなんだ
オレオ、オレオ、まるでオレオのよう
一口かじって中に入りたいよ 君がいくまで


R. Kelly - "Cookie"


Magic Mike XXL Official Teaser Trailer



2015年10月18日日曜日

ア・トライブ・コールド・クエスト「Bonita Applebum (Pharrell Remix)」〜タイラー・ザ・クリエイターの憧れるファレル、ファレルの憧れるQティップ



 A Tribe Called Quest(ア・トライブ・コールド・クエスト)のデビューアルバム『People's Instinctive Travels and Paths of Rhythm』(90年)の発売25周年記念盤には、Pharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)による「Bonita Applebum」のリミックス楽曲が収録される。そういえば、Tyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)主催の音楽フェス「Camp Flog Gnaw」(14年)にN.E.R.D.として出演し、その演奏終わりにタイラーが行ったインタビューでファレルは、まだ興奮冷めやらぬといった様子で、憧れの人物を主催フェスに招き、共演まで果たすという偉業を成したタイラーを賞賛するとともに、自身の憧れの人物であるQ-Tip(Qティップ)への憧憬を口にしていた。ファレルについて語るタイラー然り、松井大悟監督の映画『私たちのハァハァ』(15年)の女子高生ヒロインたち然り、ひとが好きなヒトやモノについて目を輝かせて話しているのを見聞きすると、こちらまで嬉しくなる!

「俺にとってこうした瞬間が訪れることはなんと言うか、君が俺たちのアルバムを聴いていたって話はよく聞いていたけど、君はフェスを主催するようになって、一緒にステージに立てるなんて、君以上に俺にとって意義のあることなんだ。だって同じことがQティップと一緒にできたら俺は死んじゃうよ。まじで」


Pharrell x Tyler, The Creator "Camp Flog Gnaw 2014"


A Tribe Called Quest - "Bonita Applebum (Pharrell Williams Remix)"


映画『私たちのハァハァ』予告編

タイラー・ザ・クリエイター「Fuck It」



 Tyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)が新曲「Fuck It」で、タイラーのオーストラリア入国を妨害したフェミニスト団体および彼のことを女性差別的、同性愛差別的だと批難する連中に反論している。どうやらタイラーは自分への批難が人種差別意識に根ざしていると考えているようだ。「そんじゃあ、マーシャル(註:エミネムの本名)が同じような問題を引き起こしても、お前らは同じことを言えるのか?黒のメラニン色素が足りないから黙ってんだろう?」。タイラーの痛烈な反論は続く。「友達にゲイがいるのにどうして同性愛差別なんてできるっての?」。一般に差別用語とされている「ゲイ(fag)」の部分をいつもはなんの躊躇いもなく口にしているくせに、この曲に限って「ピー」で伏せているのが、「これで満足なんだろ?」と皮肉たっぷりに言わんばかりで素晴らしい。タイラーのことを同性愛差別的だなんだと批難するひとには、若者の自己実現を応援する『Cherry Bomb』(15年)を聴いてもらいたいとこれまでに何度か書いてきたけど、「Fuck It」で言っていることとほぼ同義のことを『Wolf』(13年)収録の「Rusty」でタイラーはすでに言っているわけで、ということは、タイラーのアンチ連中は『Cherry Bomb』はおろか『Wolf』も聴かないで、『Bastard』(09年)や『Goblin』(11年)の一部楽曲の過激な歌詞だけを取り出して問題人物扱いしているってことでしょ。そりゃ、やってらんねー(fuck it)って思うわな。

Tyler, The Creator - "Fuck It"



2015年10月12日月曜日

ロジック『The Incredible True Story』のアートワーク



 Logic(ロジック)の2ndアルバム『The Incredible True Story』(15年)のアートワークが公開された。宇宙船を操縦するロジックと仲間たちの姿が描かれている。なんだかウェス・アンダーソンの『ライフ・アクアティック』(05年)っぽいなあと思ったら、アートワーク制作者のSam Spratt(サム・スプラット、ロジックの前作『Under Pressure』(14年)やJanelle Monae(ジャネル・モネイ)の『The Electric Lady』(13年)、Childish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)のフリーダウンロード・シングルなどのアートワークを手がけた人物)いわく、実際にシンメトリーな構図などはウェス・アンダーソン作品から構想を得たとのこと! そのほかにも、ロジックの着る赤い宇宙服は大友克洋の『AKIRA』(88年)、黄色い宇宙服はロジックの大好きなクエンティン・タランティーノの『キル・ビル』(03年)からインスピレーションを得ているらしい。



Logic - The Incredible True Story (Album Trailer)



タイラー・ザ・クリエイター『The Jellies』



 Tyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)制作のアニメシリーズ『The Jellies』(15年〜)がGOLF MEDIAで配信開始された。『The Jellies』はクラゲの一家のお話。クラゲの家族に拾われ養子として育てられてきた少年コーネルが巻き起こす騒動を、人種や同性愛をネタにしたブラックな笑いとともに描くコメディ作品だ。コーネルはブロンドヘアと青い瞳を持った典型的な白人キャラクターだが、トレードマークの緑のキャップをはじめとしたその服装から察するに、モデルとなっているのはタイラーなのだろう。加えてコーネルにはIQが100万を超える(!)オタクな妹がいるという設定だけど、同じくタイラーにも妹がひとりいることを考えると、このクラゲ一家自体がタイラーの家族をモデルにしているように思える。でも一点、コーネルとタイラーの家族構成で大きく異なる点がある。父の存在である。第三話まで見終えて強く感じるのはタイラーの父への思いだ。よく知られるようにタイラーの父はタイラーが幼いときに家を出て行ってしまった。『Bastard』(09年)、『Goblin』(11年)といった初期作品には「不在の父」に向けられたタイラーの怒りや呪詛が深く刻み込まれている。一方、『The Jellies』のコーネルはというと、第一話の冒頭、コーネルの16歳の誕生日に養子であることを父から打ち明けられ、それまで嘘をつかれていたことに憤りこそするものの(ていうか、もっと早く気付くだろ!)、お父さんクラゲとは普通の親子関係を築いている。それどころか、毎話コーネルがとんでもない騒動(第二話「AIDS」では、N.W.A.のEazy-E(イージー・E)に憧れるあまり、エイズに自らすすんで罹ろうとしたりと、とにかくハチャメチャ!)を巻き起こすわけだが、物語は事態を解決しようと奔走するお父さんクラゲの「息子を思う気持ち」によって駆動される。『The Jellies』を観ていると、現実の人生で父とふれあうことの出来なかったタイラーが、その穴埋めとして、作品を通じて擬似的に父との交流をはかっているように思えてくる。


The Jellies Season 1 Teaser


Tyler, The Creator - "Answer"



2015年10月4日日曜日

ヤング・サグの作詞術



 Young Thug(ヤング・サグ)のヒット曲「Stoner」を作曲したDun Deal(ダン・ディール)の証言によると、ヤング・サグは録音スタジオで紙に歌詞を書き留める代わりに「奇妙な記号や形」を描いているという。なにソレ?


Young Thug - "Stoner"

タイラー・ザ・クリエイター、イギリスでも入国禁止



『Bastard』(09年)、『Goblin』(11年)におけるTyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)の歌詞の内容を問題視したフェミニスト団体の抗議運動によって、オーストラリアへの入国が禁止されたのに続いて、同じく初期作品群の歌詞の内容を理由に、イギリスでもタイラーの入国が認められなかった。前にも書いたけど、タイラーが暴力的、女性蔑視的と言われるような歌詞を書いていたのは昔の話で、今のタイラーは若者の自己実現を応援しているということを知ってもらいたい。イギリス内務省は、タイラー入国禁止の措置に至った理由を「我が国の共同体内における暴力につながりかねない憎しみを助長する容認しがたい言動」のためとしている。タイラーのファンとして当然今回の措置は不当だと思うわけだが、特に納得がいかないのは、そうした問題の歌詞をタイラーがオルターエゴ視点で書いていることをイギリス内務省の役人が知っているということ。それはつまり、「Tron Cat」で歌われるような過激な歌詞も<創作上の表現>であると分かったうえで、タイラーをまるでテロリストみたいに危険人物扱いしているということ。イギリス政府はほんとどうかしてると思う。そういえば、N.W.A.の伝記映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』(15年)の劇中、N.W.A.の歌が「市民を献身的に守る警察官の品位を落としている」として、FBIから警告状が送られてきた場面では、Ice Cube(アイス・キューブ)が言論の自由(free speech)を主張していたけど、過激な歌詞を危険視するよりも、口当たりのよいものしか受け入れない社会、言論の自由が認められない社会の方がよっぽど危険だといえないだろうか。本件に関してタイラーは英紙「ガーディアン」の取材にこのようにコメントしている

これはほんの始まりにすぎない。これからはテレビゲーム、映画といったものも禁止されていくだろう。俺たちはそんな神経質な世界に生きているんだ。それはまるであらゆるものに怯えているような世界。みんながあらゆるものに対して過剰に神経質になっている気がする。もしあいつらが何かを嫌いになるとこうなるってわけ。「なんてこった、俺は黄色が嫌いなんだ。黄色の使用は世界中で禁止にしよう。黄色を金輪際目にすることがないよう、署名活動、ハッシュタグで呼びかけよう。だって俺は黄色が嫌いで、認めないから」


Tyler, The Creator - "BUFFALO"



2015年9月27日日曜日

F・ゲイリー・グレイ『ストレイト・アウタ・コンプトン』



 ニューヨーク滞在中にN.W.A.の伝記映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』(15年)を観た! 鑑賞場所はマンハッタンのミッドタウンにあるAMC Loews 34th Street 14という劇場。封切りから日が経っているためか、夜の遅い上映回だったためか、お客さんは僕のほかに5組くらいだけでしたが、人生初の海外での映画鑑賞は強烈な体験となりました。声に出して笑う、文句を言うなど海外の映画館における客の鑑賞態度についてはよく耳にしていたけど、本当にその通りでヴィヴィッドな反応が面白かった。『ストレイト・アウタ・コンプトン』序盤、N.W.A.を結成するも頭数が足りなくなり、仕方なく自分もラップをするはめになったEazy-E(イージー・E)。彼が慣れないラップに悪戦苦闘する姿をコミカルに描いたシーンでは観客一同大爆笑でした。また物語中盤、ライブ開演直前に警察から「Fuck Tha Police」の演奏を自粛するよう脅しをかけられるも強行披露する場面では、Ice Cube(アイス・キューブ)が中指を立てるよう求めると、スクリーンの外で映画を観ている観客も一緒になって中指を突き立てていた!。臨場感たっぷりのライブシーンをはじめ、アクション映画さながらの警官隊との攻防戦、メンバー通しあるいは悪漢Suge Knight(シュグ・ナイト)との確執を描いた人間ドラマ、N.W.A.以外にも登場するヒップホップ・ファンにはおなじみのあの人やこの人などなど、見所たくさんの本作。そのなかでも僕が一番好きなシーンは「ラップなんてアートじゃない」と馬鹿にしていた大人たちの予想を気持ち良く裏切る形でデビューアルバム『Straight Outta Compton』(88年)が大ヒットし、ライブツアーで訪れた先のホテルでの一場面。Dr. Dre(ドクター・ドレー)が綺麗な女性とベッドでいちゃいちゃしていると、部屋のドアを何者かがノックする。ドアの前には巨漢が立っていてガールフレンドを探していると言う。ドレーはちょっと待てと言い残し、部屋に戻る。観客はてっきりドレーといちゃついていた女が、男の探しているガールフレンドかと思いハラハラするわけだが、実はその部屋は隣室とつながっていて、隣ではN.W.A.の面々がグルーピーの女性を山ほど連れ込んで酒池肉林のどんちゃん騒ぎを繰り広げていたのだった! ドレーから事情を聞いたN.W.A.のメンバーはベッドをひっくり返し、隠してあった銃火器を手にホテルの廊下へ躍り出て、男を退散させるのであった(武装したN.W.A.が陣形を組んで廊下を突き進む姿が超かっこいい!)。ただの音楽オタクとチンピラだった若者が、ラップとレコードを武器に世界を席巻し、女と美酒に酔いしれるこの場面に「ヒップホップ・ドリーム」を感じずにいられない。
 上映終了後、大興奮のままニューヨークの街をてくてく歩いていると、タイムズスクエアに数あるネオンサインのなかでもひときわ大きいサイズの看板でドレーのプロデュースするヘッドフォン「Beats」の広告を目にした。定職にもつかず日がな一日レコードを聴く日々を送り、お母さんに実家を追い出された在りし日のアンドレ青年の姿をついさっき観たばかりだっただけに、ドレーのサクセス具合が余計に大きく感じられ、夜中の1時過ぎでも煌々と光り輝くネオンサインの熱も相まってか、なんだかクラクラしてしまった。


N.W.A. - "Straight Outta Compton"


Straight Outta Compton - Official Global Trailer

ジョーイ・バッドアスとトラヴィス・スコットのおふくろの味



 9月の大型連休を利用してニューヨーク旅行に行ってきました! 出発前は東海岸ヒップホップを繰り返し聴いて気分を高めていたのだが、ブルックリン出身のJoey Bada$$(ジョーイ・バッドアス)のデビュー盤『B4.DA.$$』(15年)に収録の「Curry Chicken」を聴いて、今さらながらメッセージの素晴らしさに感動してしまった。アルバムの最後に収められたこの曲でジョーイは、成功の喜びを噛みしめ、それまで苦労を共にした母への感謝を歌うと同時に、独り立ちしたからもう心配しないで大丈夫だと自立心を見せる。それでも有名になった息子の姿をテレビで見て体調を気にかけるジョーイ母の愛情に思わず胸が熱くなる「なんだか痩せたんじゃないかしら(thinner)、でもすっかり勝者の貫禄たっぷりね(winner)」。タイトルの「チキンカレー」は、きっとジョーイに故郷ブルックリンを思い出させるおふくろの味なのだろう。そういえば、ジョーイと同じく今年メジャーデビューを果たしたTravis Scott(トラヴィス・スコット)も、アルバム『Rodeo』(15年)のやはり最後の曲「Apple Pie」で「おふくろの味」について歌っている。「母ちゃんのアップルパイはもういらないよ/俺のレシピが必要なんだ」と、こちらもひとりのミュージシャンとしてキャリアをスタートさせたトラヴィス・スコットの自立心が歌われる(それと勝手な思い込みだけど「アップルパイなんて、もうガキじゃないんだからいらねえよ!」的な照れもこの人は感じさせる)。ジョーイ・バッドアスのおふくろの味はチキンカレーでトラヴィス・スコットの場合はアップルパイ。ラッパーみんなそれぞれにおふくろの味があるんだろうなあ。面白い。


Joey Bada$$ - "Curry Chicken"


Joey Bada$$ Makes Curry Chicken and Waffles with John Seymour of Sweet Chick


Travis Scott - "Apple Pie"

2015年9月23日水曜日

タイラー・ザ・クリエイター「Cerry Bombツアー」@恵比寿LIQUIDROOM



 9/14(月)恵比寿LIQUIDROOMで開催されたTyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)の来日公演を観てきました! タイラーのライブを観るのは、3rdアルバム『Wolf』を発表した13年にEarl Swetshirt(アール・スウェットシャツ)と来日したとき以来の二回目。前回来日時のパフォーマンスを観た際も感じたことだが、ハイプマン(盛り上げ役)としてステージに立つJasper Dolphin(ジャスパー・ドルフィン)とタイラーのやり取りから、二人の仲のよさがビシビシと伝わってくる。今回のライブでも、まるで昼休みの中学生みたいなバカバカしくも微笑ましいやり取りが印象的だった。「あっちのお客さんがジャスパーむかつく!死ね!って言ってたぞ」「言ってねえよ!」「こっちのお客さんはジャスパーかっこいい!結婚してー!って言ってたぞ」といった調子で、終始タイラーがジャスパーをからかっていた。オッド・フューチャーの面々が集結してマイクを回す『The OF Tape, Vol. 2』(12年)収録の「Oldie」を披露した際には、タイラーが自分のヴァースをラップして曲自体は終了するも、「ジャスパーのラップが聴きたいなー」と囃し立てるタイラーに対し、ジャスパーがアカペラで応えるという一幕も見られた。からかうだけでなく、きちんと見せ場を用意してあげるあたりに、タイラーのジャスパーへの思いやりを感じさせる。そういえばタイラーはブロマンス映画の金字塔『スーパーバッド 童貞ウォーズ』(07年)の大ファンだけど、和気あいあいと馬鹿を言い合うタイラーとジャスパーの姿がブロマンス的で、『スーパーバッド』のジョナ・ヒルとマイケル・セラの関係性を思わせる。以下、当日のセットリストなり。最新作『Cherry Bomb』(15年)のプロモーションツアーなのに、同作からの披露が少なかったのが残念。タイラーの口から直接、今作のテーマである「FIND YOUR WINGS」の言葉が聞きたかった!

The Weeknd - The Beauty Behind The Madness(開演前BGM)
Deathcamp
Tron Cat
Sam (Is Dead)
Bimmer
Run
Jamba
Pilot
IFHY
Domo23
Yonkers
Smuckers
The Brown Stains of Darkeese Latifah Part 6-12 (Remix)
48
Rella
Oldie
Tamale
Keep Da O's


Odd Future - "Oldie"

2015年7月18日土曜日

N.E.R.D.「Drill Sergeant」〜ファレルの反戦歌



安保論争 参院へ 11法案 衆院通過
 集団的自衛権の行使を認めることなどを盛り込んだ安全保障関連11法案は16日、衆院本議会で自民党、公明党、次世代の党などの賛成多数で可決され、衆院を通過した。論戦は参院に移り、今月中にも本格化する見通しだ。野党は世論の反対が多いことなどを背景に法案への批判を強めており、厳しく追及する方針だ。(朝日新聞 2015年7月17日朝刊1面より)

 安保法制や憲法9条の話を見聞きするたびに思い出すのが、Pharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)率いるバンド、N.E.R.D.の2ndアルバム『Fly or Die』(04年)に収録の"Drill Sergeant"という曲のこと。一聴して分かる通り、この曲はストレートな反戦ソングだ。ファレルの大ファンであるTyler, The Creator(タイラー・ザ・クリエイター)は生涯ベストアルバムにN.E.R.D.の1stアルバム『In Search of...』(02年)を挙げているけど、僕はこの『Fry or Die』が一番好き。ところで、N.E.R.D.というバンド名は「No One Ever Really Dies(真の意味で死ぬ者はいない)」の略称である。<死の超越>を自分たちの名前に掲げている彼らですら戦争に反対しているということが、戦争の脅威を余計に物語っているように思う。日本の安保法制関連の報道はCNNほか海外のメディアでも配信されているから、もしかしたらファレルの耳にも届いているかもしれないけど、今年のサマソニのステージで日本(とアメリカ)の行く末を案じたファレルが"Drill Sergeant"を演ってくれたら感激だな。以下、"Drill Sergeant"の拙訳なり。

恥を知れ
若いのに 国のため戦うだなんて
恥を知れ
銃を握らせ、頭を混乱させるなんて
ママ、パパ、みんな、さようなら
万が一のときのために言っておくよ
あんたを責めたっていいんだぜ
でもこれだけは言わせてくれ

鬼軍曹、僕はあんたの言いなりじゃない
戦争なんか行きたくない(戦争なんか行きたくない)
僕は本を扱うレジ係
僕の職場はバーンズ&ノーブル書店(バーンズ&ノーブル書店)
あんたはオーソン・ウェルズのつもりで
いまを1954年だと錯覚してないか
自由とは何か あんたには分からないんだ
誰かに教えてもらうまで(教えてもらうまで)



2015年6月28日日曜日

呉美保『きみはいい子』



 呉美保監督『きみはいい子』(15年)を観た。Lil B(リル・B)が言うところの"BASED"感溢れるクライマックスが素敵な作品でした。



 

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