2014年4月27日日曜日

My Krazy Life〜YGとケンドリック・ラマー



 派手さこそないが、YGの『My Krazy Life』(14年)が素晴らしい。ギャングスタ・ラップの本場、米カリフォルニア州はコンプトン(敵対するストリート・ギャング「クリップス」の頭文字である「C」の使用を避けるYGに倣うところの「ボンプトン」)を舞台にしながらも、空き巣や浮気といった若干スケールの小さい悪事が歌われる本作は「ギャングスタ未満のヤンキー物語」といった風情。

 YGの『My Krazy Life』を繰り返し聴いていると、同じくコンプトンを舞台にしたKendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)の『good kid, m.A.A.d city』(12年)が頭をよぎってくる。それは単純に舞台が同じコンプトンだからというだけではない。もっと言うなら、ケンドリックが仲間たちと民家に忍び込み盗みを働いたあのとき、YGもケンドリックと一緒にあのバンに乗っていたんじゃないかとまで思えてくるのだ。

『My Krazy Life』の6曲目"Meet the Flockers"は、空き巣を成功させるためのコツをYGが教えてくれるという愉快な1曲だ(例えば「実行前に下調べをすること(中国人は米国の銀行を信用しておらず、現金を多く保管しているのでオススメ!)」など)。
 YGと同じくケンドリックも"The Art of Peer Pressure"で、同調圧力に屈し仲間たちと盗みを働いたときのことを語っていた。"Meet the Flockers"で空き巣のコツをとうとうと語るYGが、実はあの白いトヨタのバンに乗っていて、真面目なケンドリック少年をそそのかしたのではないか? "Me & My Bitch"で歌われるYGが浮気された相手というのは、ケンドリックの惚れたフッドのネズミ女(hood rat:誰とでも寝る女)ことシャーレーンだったりして? そんな「YGとケンドリック・ラマーはフッドの仲間」という仮想のもと聴くのもまた一興なり。


YG - "My Nigga (feat. Jeezy & Rich Homie Quan)"

 

T H A T S * I T C R A Y ! Copyright © 2011 -- Template created by O Pregador -- Powered by Blogger