2017年9月4日月曜日

MASTER OF NONE〜アジズ・アンサリとタイラー・ザ・クリエイター



 ドラマシリーズ『Master of None』(15年〜)が批評的に大成功をおさめたアジズ・アンサリが「GQ Style」誌のインタビューで、仕事は順風満帆だけど、私生活では孤独だし、うまくいってるけど、山のあとには谷がやってくるもの、というようなことを悲しげに語っているのを読んで、タイラー・ザ・クリエイターのことが頭に浮かんだ。『Flower Boy』(17年)におけるタイラーも、順調なキャリアに反して、虚無や孤独の悲しみについて歌っている。「November」という曲では、「クランシー(註:クリスチャン・クランシー。タイラーのマネージャー)に裏切られたらどうしよう/会計士が脱税して、懐を潤してたらどうしよう/俺の音楽ってやっぱり変わってるのかな/すべてを失って、ボロアパート暮らしに逆戻りになったらどうしよう」と没落することへの不安を吐露している。音楽、映像、ファッション、テレビ番組制作、フェス運営など、何でもできちゃう多才ぶりを発揮するものの、私生活では独りで寂しいタイラーこそ、まさに「マスター・オブ・ナン(器用貧乏)」なのであった。


Tyler, The Creator - "November"

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