2016年3月1日火曜日

リック・ファミュイワ『Dope』〜オタク'ン・ザ・フッド



 映画『Dope』(15年)を観た。90年代ヒップホップに熱中する主人公のオタク少年マルコムのモデルは、きっとこの映画の製作総指揮を務めているPharrell Williams(ファレル・ウィリアムス)なのだろう。なんたって「N.E.R.D.」なんてグループ名で活動しているくらいだから、ファレルも学生時代は筋金入りの音楽オタクだったにちがいない。ファレルが学生時代にバンドで演奏していたように、『Dope』のマルコムも仲間とバンドを組んでいる。劇中流れるラップソングのうちの一曲「Scenario」の”気の利いた使い方”は、大のATCQファンであるファレルのアイデアか。映画では冒頭、マルコムたちが「White Shit(白人のすること)」に熱中しているため、周りからからかわれているって説明されるんだけど、その「White Shit」のリストのなかに、スケートボード、マンガ、大学進学などに混じって「Donald Glover(ドナルド・グローヴァー)」の名前が入っていて笑ってしまった。ところでマルコムたちのバンド名「Awreeoh」は、気取ってスペルこそ違えど、白人のように振る舞う黒人を揶揄した蔑称「Oreo(オレオ:外のビスケットは黒く、中は白いクリーム)」のことである。白人のすることリストに名前の挙げられていたドナルド・グローヴァーことChildish Gambino(チャイルディッシュ・ガンビーノ)も「Fire Fly」という曲のなかで、音楽性が「白い」と批判されることを受けて「オレオとかカマ野郎って呼ばれてた」とラップしていたのが思い出される。というわけで、マルコムたちが自らオレオを名乗るのはそういうわけである。ステレオタイプの黒人像と闘うのはガンビーノもマルコムも同じだ。それにしても、学校の中ではジョックスにいびられて、 放課後はギャングのブラッズに追い回されるマルコムたちフッドの黒人ギークは大変だな!


Dope Official Trailer


Pharrell Williams - When I Was 17


Childish Gambino - "Fire Fly"



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