2015年10月4日日曜日

タイラー・ザ・クリエイター、イギリスでも入国禁止



『Bastard』(09年)、『Goblin』(11年)におけるタイラー・ザ・クリエイターの歌詞内容を問題視したフェミニスト団体の抗議運動によって、オーストラリアへの入国が禁止されたのにつづいて、同じく初期作品群の歌詞の内容を理由に、イギリスでもタイラーの入国が認められなかった。前にも書いたけど、タイラーが暴力的、女性蔑視的と言われるような歌詞を書いていたのは昔の話で、今のタイラーは若者の自己実現を応援しているということを知ってもらいたい。イギリス内務省は、タイラー入国禁止の措置に至った理由を「我が国の共同体内における暴力につながりかねない憎しみを助長する、容認しがたい言動」のためとしている。タイラーのファンとして当然今回の措置は不当だと思うわけだが、特に納得がいかないのは、そうした問題の歌詞をタイラーがオルターエゴ視点で書いていることを当のイギリス内務省の役人が承知しているということ。それはつまり、「Tron Cat」で歌われるような過激な歌詞も“創作上の表現”であるとわかったうえで、タイラーをまるでテロリストみたいに危険人物扱いしているということ。イギリス政府はほんとどうかしてると思う。そういえば、N.W.A.の伝記映画『ストレイト・アウタ・コンプトン』(15年)の劇中、N.W.A.の歌が「市民を献身的に守る警察官の品位を落としている」として、FBIから警告状が送られてきた場面では、アイス・キューブが言論の自由(free speech)を主張していたけど、過激な歌詞を危険視するよりも、口当たりのよいものしか受け入れない社会、言論の自由が認められない社会の方がよっぽど危険だと言えないだろうか。本件に関してタイラーは英紙「ガーディアン」の取材にこのようにコメントしている

「これはほんのはじまりにすぎない。これからはテレビゲームや映画といったものも禁止されていくだろう。俺たちはそんな神経質な世界に生きているんだ。それはまるであらゆるものに怯えているような世界。みんながあらゆるものに対して過剰に神経質になっている気がする。もしあいつらが何かを嫌いになるとこうなるってわけ。『なんてこった、俺は黄色が嫌いなんだ。黄色の使用は世界中で禁止にしよう。黄色を金輪際目にすることがないよう、署名活動やハッシュタグで呼びかけよう。だって俺は黄色が嫌いで、認めないから』」


Tyler, The Creator - "BUFFALO"



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