2014年11月2日日曜日

ドレイク「How Bout Now」



 Drake(ドレイク)がまた元恋人の話をしている。過去への執着ぶりがすごい。本当に未練がましい野郎だぜ。ドレイクの新曲「How Bout Now」『Nothing Was the Same』(13年)収録の「Worst Behavior」『Take Care』(11年)収録の「Shot for Me」の系譜に連なる、“イケてなかったときの冷遇を俎上に載せて「今の俺どうよ」曲”である。ドレイクが彼女のためにしてあげたらしい行いが具体的に歌われる。ドレイク曰く「他の女の子の携帯番号全部消したのに…」「雪のなか司法試験の会場まで送り届けてあげたのに、きっと君は全然覚えてないんだろうなあ」などあれこれと献身的に尽くしてあげていたそうな。彼女のお父さんにクリスマスプレゼントを買ってあげたのに礼の一言もなかった話や、自作の曲をCDに焼いて彼女に聴かせるも、リュダクリスを聴きたいと言われてしまった話は不憫だけど笑える。ただ、こんなに愛していたのにどうして?と女々しく嘆くだけで終わらないのがこの男の真骨頂。ドレイクはそのあとで必ず「売れた今の俺」の話をして相手を見返してやろうとする。「How Bout Now」のフック部分「あのときは構ってくれなかったけど、今はどういう気分?」もまさにそう。嫌みったらしいけど痛快! ドレイクの数あるこの手の曲のうちの一曲「Worst Behavior」は、第一義に「あの頃は見向きもしてくれなかったよな?」とわめき散らすドレイク自身の悪態(ワースト・ビヘイビア)のことであり、また同時に、将来売れて大物になるに違いない自分のことを正当に評価せず冷たくあしらった(相手にしてくれていれば今頃おこぼれに与れたのに、残念だったな、ざまあみろ!という意味で、それはワースト・ビヘイビア)当時のヘイターに後悔の気持ちを促そうとしているのだと思う。そして、この「後悔させる」というのがドレイクの創作活動におけるひとつの原動力になっているように思う。負け犬の逆転劇がもたらす痛快さがドレイクの音楽にはある。
 こないだドレイクが、Future(フューチャー)の「Hardly」『Monster』(14年)収録)のリリックの一節「Hardly, hardly, hardly forget anything」をツイッターでつぶやいていたのを見て、近々この曲でフリースタイルを発表するのではと期待しているのだけど、ドレイクが忘れられないのってどうせ元恋人のことでしょ。



Jodeci - "My Heart Belongs to You"


Drake - "Worst Behavior"



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